朝、昨日左足の激痛をうったえた大岡君の体調が心配だ。痛み次第では今日は電車に乗ってバルセロナまで1人で行くとゆとり発言をしていた。
脅してでもチャリに乗せようと思っていたけど、足は復活していたらしい。やっぱり若さってすごいよね。
彼の体調も心配だけどスケジュールの方も押している。バレンシアにはトマト祭りのために29日までに到着しないといけない(今日は23日)
そしてバレンシアまでは500㎞ほど。勿論、ヨーロッパに来てからチャリしか漕いでない大岡君のためにもバルセロナの観光にも2.3日当てたい。
俺1人なら無理してオールチャリで行くかもしれないけど、大岡君の体も心配してここから150㎞ほど先のジローナまで走り、そこから電車でバルセロナまで行くことにした。出来れば電車乗りたくなかったなぁ〜。
朝飯食ってたら、お婆さんがクッキーくれた。大岡君が「日本ならまずありえんわ〜」って言ってたのが印象的で確かにヨーロッパ人優しいわって再確認。
っつーわけで、キャンプ場出発。
とりあえず不安の残る大岡君の前輪ブレーキと後輪ブレーキを直すために毎度同じみDecathlon を目指す。
Decathlon に向かっている途中で町の小さなチャリ屋を発見。
昨日チャリ屋に行って大岡君のチャリの前輪を見せて古すぎると断られたので期待はしてなかったけど案の定、前輪は修理できないらしい。
しかし、後輪は直せてブレーキがよく効くようになったので良かった。
今日ものどかなチャリ道を走る。フランスのチャリ道の発達には本当感謝する。楽しくて走りやすい道をどうもありがとうございます。
結論、大岡君のボロチャリは大型店舗でも直せない。
どうやらこのチャリ本当に古いらしい。計4つのチャリ屋に修理を断られるほど古いチャリって何!?
俺のチャリでマドリードまで辿り着けばノーベル賞もらえるって書いたけど彼はきっともっとすごい賞をもらえるだろう。
もうしょうがないので後輪だけブレーキが効く状態で旅を続行することに。
街を出た後は高速道路みたいな速い道を走った。そんなとこ走っていいの!?って感じだけどGoogleマップが言うんだからいいのいいの。
だんだんスペイン国境が近づいて来た。その前に地図を見てもらいたい。
ご覧の通り、フランスとスペインの国境は巨大な山です。我々はこの山を「アンガス山脈」と名付けて数日前から恐れてた。(多分本当はそんな名前じゃない。)
ついに対決の時が迫っている…。
目の前をそびえるアンガス山脈。写真で見るとショボいけどけっこーすごいのよ。
登りは例のごとく大岡君の方が速く、そしてすぐバテるので彼が先頭を切ることになり颯爽と見えなくなるほど前に行ってしまった。
「どうせ、すぐバテて歩いてるやろ」とか思ってたけど全然見えてこない。
15分ほど別々に登り続けたあと呑気に橋の上で山を撮ってる大岡君。
一度も休まずにここまで登って来たらしい。ちなみに彼のチャリはギアがなく常時ギアが一番硬い状態で登りではメチャクチャ足に負担がかかる。
このときほど大岡君のチャリダー成長を感じたことはなかった。
山の上の国境の街、「Le parthus」。
山の上のど田舎なのに渋滞ができてるぐらい栄えてる。これは予想だけど物価の低いスペインにフランス人が買い物に来るのかな?
商品も打って変わってスペイン風。
ヨーロッパで初めてタバコを買う大岡君。日本から持って来たタバコを予想の倍以上のスピードで全部吸ってしまったらしい。
バイク旅によって過剰喫煙しちゃうんだから健康になるのやらならないのやら。
そしてこれがスペイン国境だァァァ!
国境を越えた先にヤギの群れ。
そしてスペインに入ってすぐセクシーな、お姉さんが何人も道路に立って車に向かってセクシーポーズしてた。きっと気に入ったらお金を払って車に乗せてヤっちまうんだろう。
普通の大学生なら「お金払ってヤってみようかな!」とか言いそうなところを大岡君は「お金払ってチューだけ出来んかな!?」って言ってたのが印象的でした。さすが22歳DT。
スペインに入ってから道路の様子が変わって面白い。やっぱり国境越えの日は最高に楽しいぞ。
国境から約20km、スペイン最初の街「Figueres」に到着。
なんかタマゴなお城。ラブホ◯ルみたい。
この辺にはキャンプ場もないし明日は早起きして早めにバルセロナに着きたいので野宿に決定。
住宅街の空き地です。
バルセロナで先日、10人以上の死者が出る大規模なテロがあったようで、明日バルセロナに行く僕たちは「これが最後の晩餐かもな!」とか言ってモリモリ食った。
スペインに入るとスーパーの品揃えも全く違う。食事の7割がスーパーな僕らにとってはそれだけでかなり楽しい。
安い海鮮やワインを買って最後の晩餐を楽しんだ。